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風化と侵食

  • 投稿者:
  • NISORO事務局
  • 2011年01月02日

自然が作り出す彫刻
 風化と侵食の作用は、地球の岩石をゆっくりと削り、磨き、絶えず変化し続ける芸術品を作り上げる。そして、最終的にはその残骸を海へと洗い流してしまう。


風化と侵食

風化と侵食の2つの作用はまったく異なる性質を持つが、別個に起きるものでもない。風化は物理的または化学的に岩石を砕いて新たな形を生み出す“ハンマー”であり、侵食はその岩くずを遠くへと運び出す。

 風化と侵食の作用が合わさって作り出される自然の脅威はさまざまだ。山の高所に転がる巨石から、乾いた砂漠にそびえる砂岩のアーチ、荒れ狂う海に磨き上げられた崖まで、多様な姿を見せてくれる。

 水は最も多才な自然の道具である。例えば、ひどく寒い日の雨を考えてみよう。雨水は岩の亀裂や隙間に溜まる。夜になって気温が下がると、水が氷になって膨張し、ハンマーでくさびを打ち込まれたかのように岩が割れる。次の日には、照りつける太陽の下で氷は溶け、砕けた破片が少しずつ流れ落ちていくのである。

 気温の変化が繰り返されることによっても、岩石はもろくなり、最終的に破砕することがある。岩石は熱くなると膨張し、冷たくなると縮むためだ。膨張と縮小の繰り返しによって、乾ききった砂漠の石はゆっくりと砂粒に変わっていく。同様に、定期的な湿潤と乾燥のサイクルの繰り返しによって粘土は粉々になってゆく。

 風によって吹き飛ばされたわずかな砂が、近くにある岩石の側面に打ち付け、岩石の表面が磨かれて滑らかになっていることは多い。海岸では、打ち寄せる波が崖を少しずつ削り取っては、その破片を前後にかきならして細かな砂粒にする。

 動植物も地球の硬い鉱物に大きな打撃を与える。地衣類やスギゴケ類は岩石の亀裂や隙間に入り込み、そこに根付くことがある。それらが成長すると亀裂も大きくなり、やがて岩石は細かく砕ける。動物はその大きさにかかわらず、岩石面を駆け回ったり地下に穴を掘ることで、岩石を踏みつけ、押し砕き、掘り返すのである。動植物の出す酸が雨水と混ざり合うことによっても岩石はむしばまれる。

 雨水は空から降ってくるときに化学物質と混ざり合って酸性の混合物になり、岩石を溶解する。例えば、酸性雨は石灰岩を溶かしてカルスト地形を形成する。この地形では、石灰岩が溶けてできた亀裂や地下水流、洞窟が見られる。メキシコのユカタン半島にできたセノーテ(地下水の溜まった陥没穴)がその一例である。

 山の上では、雪と氷が積み重なってできた氷河が下の岩石にのしかかり、重力の作用でその岩石をゆっくりと下方へ押し出していく。山中で氷河が崩れ落ちるときには、前進する氷塊と共に岩石が進路を切り拓いていく。氷河が溶け始めると、土や岩石といった氷河の積み荷が堆積し、その堆積物は海へと運ばれる。毎年、川は何百万トンもの堆積物を海に積もらせている。

 水と風と氷の侵食力がなければ、岩石の残骸はそれが形成されたところにただ単に積み重なり、風化で作られた自然の彫刻を人が目にすることはないだろう。侵食は自然の営みだが、人工的な森林伐採や過放牧などの土地の乱用は侵食を促進し、食料が育つために必要な土壌を土地から取りさらってしまうかもしれない。

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