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マグマがハワイ地表に大接近?

  • 投稿者:
  • NISORO事務局
  • 2010年12月28日

新たな研究によると、ハワイ諸島の地下にある巨大なマグマ溜まりが、地表から約3~4キロ地点にまで接近していることがわかった。以前の測定距離を大幅に下回っている。


マグマがハワイ地表に大接近?


「ただし、近くを歩いてもマグマ溜まりまで転落するような心配はない」と話すのは、アメリカにあるオハイオ州立大学の地質学部生ジュリー・ディコフ(Julie Ditkof)氏。地表とマグマ溜まりの間には、厚さ3キロほどの硬い岩石があるためだ。

 ディコフ氏は、ハワイで最も火山活動が活発なハワイ島と、南東沖にある海底火山「ロイヒ」で採取した膨大な火山岩試料から結晶の化学組成を特定した。研究には、ディコフ氏のアドバイザーで研究パートナー、マイケル・バートン氏が火山活動の活発なアイスランドで開発した手法を使用した。とりわけ、温度と圧力が低下すると地球の地殻から最初に晶出する鉱物「カンラン石」には細心の注意を払ったという。

 その結果、カンラン石中の特定成分の比率から、マグマ溜まりから上昇して冷えて固まった溶岩が元々どの深度にあったか、すなわちマグマから地表までの距離が明らかになった。

 マグマまでの深さの解明は、長年に及ぶ議論に決着をつける可能性がある。 2008年、ハワイ島で地熱発電の試掘中の作業員から、キラウエア火山付近の浅いマグマ溜まりに偶然到達したと報告があった。それでも、マグマ溜まりまでの標準的な深さの解明には至らなかった。マグマ溜まりから上昇したマグマは地表に達すると溶岩として噴出する。

 ハワイの火山岩中の他の鉱物に関する研究は過去にも報告されている。中には、現地の溶岩は深さ約18~40キロから上昇してきたと示唆するものもある。その一方、地震の研究では、2~6キロ程度とはるかに浅いマグマ溜まりが示されていた。「どちらが正しいのかはっきりさせたかった」とディコフ氏は話す。

 地表付近でのマグマの発見は、ハワイ州民が容易に入手できる代替エネルギー源の確保につながるかもしれない。これは朗報といえるだろう。「Scientific American」誌によると、発電の90%を輸入石油に頼っているハワイ州では、電気代が全米平均と比べて5倍以上するからだ。

 ディコフ氏も、「マグマ溜まりがこれほど地表に接近していれば、地中熱をエネルギー源として十分に利用できる」と述べ、例えば発生させた蒸気で発電タービンが駆動できると期待を寄せる。「うまく活用すれば、州民にとって大きな財産になる」。

 今回の研究結果は、サンフランシスコで開催されたアメリカ地球物理学連合の会合で、12月14日に発表された。査読誌にはまだ掲載されていない。

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