• 注目クリエイティブ
  • SORA-WEBレゾナンスが注目するクリエイターや企業の企画アイデアなどをご紹介します。

1500年前、地球に巨大隕石衝突か

  • 投稿者:
  • NISORO事務局
  • 2010年10月26日

約1500年前、巨大な小惑星か彗星の破片が地球上空で分裂し、オーストラリア沖に落下した可能性があるという。現地で衝突クレーターとみられる痕跡が見つかった。

1500年前、地球に巨大隕石衝突か



ラモント地球研究所(LDEO)の海洋地球物理学者ダラス・アボット氏がオーストラリア北部カーペンタリア湾を衛星から測定したところ、海面の水位にわずかな変化があることがわかった。海底に衝突クレーターがある証拠だという。

 衛星データによるとクレーターは2つあり、それぞれの直径は18キロと12キロと推定される。アボット氏は以前から、この湾沿いにある複数のV字型砂丘は衝突で発生した津波によって形成されたと主張していた。

「これらの砂丘は衝突地点を指し示す矢のような形をしている」とアボット氏が言うとおり、砂丘は湾内の1点に向けて収束しており、その地点は2カ所の海面低下が確認された位置と一致している。

 同氏は次のように説明する。「西暦536~545年に地球の気候が冷却化して作物の収穫に影響を与えた。この冷却化と大規模な衝突を結び付ける手掛かりは複数あるが、今回の研究はその中で最新の成果となる」。

 その説によると、衝突によって吹き上げられた物質が大気上層部を覆い、冷却化が始まったという。時期はアジアとヨーロッパの樹木の年輪データから特定された。「当時、欧州ではローマ帝国が崩壊しつつあり、オーストラリアでは先住民アボリジニが2つの衝突の目撃情報を残している」とアボット氏は語る。

 海底に2つのクレーターを残した天体は、元は1つだったが地球接近中に分裂したというのがアボット氏の考えだ。柔らかな堆積地に直径10キロ以上のクレーターを刻んだとすると、分裂前の天体の直径は約600メートルだったと推定される。

 この地域で採取したコアサンプルも、そのような衝突の可能性を裏付けているという。以前の調査では、サンプルに磁気を帯びた滑らかな小球体が含まれているのが見つかっていた。天体が衝突して爆発したときに溶けた物質が、空中に吹き上げられたものだと考えられる。

 また、2004年に「Astronomy and Geophysics」誌に掲載されたある論文は、西暦500年頃の地球冷却化の原因は衝突によって発生した“ちり”であると述べており、衝突の規模も今回のアボット氏の計算結果とほぼ一致していた。

 さらに衝突の目撃者もいたようだ。調査チームは論文発表前に詳細を明かすのを控えているが、アボリジニの美術様式である岩壁画(ロックアート)にそれらしき記録が残っているとみられているのだ。

 シドニーにあるマッコーリー大学の博士課程大学院生デュアン・ハマチャー氏は、岩絵の調査には関与していないが、アボリジニの民話を分析すれば隕石クレーターの場所を特定できるかもしれないと提案している。

「オーストラリア各地のアボリジニ・ドリーミング(Aboriginal Dreaming)と呼ばれる宗教的民話には、炎のような星が空から降ってきて地球に衝突し、死や破壊を引き起こす話がたくさんある。民話の描写から考えると、単なる作り話ではなく目撃記録だったのではないか」とハマチャー氏は自身のブログで述べている。

 まだ論文発表前だが、ハマチャー氏は一連のアボリジニの民話とグーグル・アースの画像から、オーストラリア、ノーザンテリトリーのパーム・バレーにある直径280メートルの衝突クレーターを発見したという。

 だが、前述のアボット氏の結論には懐疑的な専門家もいる。アメリカ、ニューメキシコ州アルバカーキにあるサンディア国立研究所(SNL)の物理学者マーク・ボスロー氏は、カーペンタリア湾に2つの別々のクレーターがある点について指摘する。

「1つの大きな衝突体が地球に接近する最後の段階で分裂したとすれば、破片同士は衝突時も非常に接近していたはずで、本来なら1つの物体のような痕跡が残る」とボスロー氏は述べている。

 アボット氏の研究は2009年12月にサンフランシスコで開催されたアメリカ地球物理学連合の秋季集会で発表された。

コメントはまだありません »

コメントはまだありません。

この投稿へのコメントの RSS フィード。 TrackBack URL

コメントする