• 地域社会とSORA-WEB
  • SORA-WEBレゾナンスが注目する地域社会の活動や様々な取組みをご紹介します。

口蹄疫で閉園84日ぶり再開

  • 投稿者:
  • NISORO事務局
  • 2010年08月08日

フェニックス自然動物園
口蹄疫で閉園84日ぶり再開

口蹄疫(こうていえき)の影響で、感染防止のために休園していた宮崎市フェニックス自然動物園(宮崎市塩路)が8日、84日ぶりに開園する。感染が懸念される飼育動物(偶てい類)約140頭を口蹄疫から守るために苦闘の日々を過ごしてきた園職員たちは、「ついに子どもたちと動物を再会させることができる」と開園を待ちわびている。(饒波あゆみ)

 「動物園で口蹄疫を発生させることは絶対に防ぎたかった」

 園では、感染の可能性のある足の爪が二又に分かれている偶てい類14種類144頭(6月9日現在)を飼育。このうち、ニホンジカなどを担当する飼育係員の甲斐のぞみさんは、開園を2日後に控えた6日、檻(おり)の中で、えさを与えた後のシカの頭を優しくなでながら、振り返った。

 口蹄疫が牛に発症したと最初に報じられた4月20日。強い衝撃を受けた。牛だけでなく、イノシシやキリンなど、園で飼育している偶てい類に感染が懸念される伝染病。その感染力の強さが「怖かった」。

 感染は県東部に次々と広がり、園も対策を取った。大型連休に入る4月下旬から園の出入り口に消毒マットを敷き、すべての動物とのふれ合いイベントも中止。偶てい類については、来園者が檻から離れて見学するようにした。

 しかし、感染農場は数を増やし、発生が集中した川南町から宮崎市に向かって次第に南下。家畜の搬出制限区域(発生農場から半径20キロ)が園まで約500メートルに迫った5月17日、無期限の休園に入った。

 来園者は途絶えたが、動物たちを守る職員たちの闘いは本格化した。

 職員以外の園内立ち入りは禁止され、飼料は入り口で業者から受け取った。消毒用に薄めた酢を飼料の野菜や魚、肉にかけて殺菌し、特に野菜は加熱する念の入れよう。偶てい類の動物の檻に入る際は薄めた酢で頻繁にうがいをしてマスクを付け、作業着や靴を取り換えた。

 園外で口蹄疫が拡大する様に心を痛めながらの作業だった。家畜の殺処分が連日、報道され、「ニュースや映像を見るのがつらかった」という。

 そんな園職員たちを元気づけたのは、県内外から寄せられた励ましの電話やメールだった。「消毒頑張ってください」「動物たちは大丈夫ですか。動物園まで被害が及ばないよう祈っています」――。温かい励ましに疲れも吹き飛んだ。

 外出の自粛などを求めた知事の非常事態宣言が解除されたのは7月27日。この日、園の再開日も決まった。

 出口智久園長(57)は「動物たちの出会いを楽しみにしていた人たちには、休園で申し訳なかった。これからもたくさんの人に来てもらい、動物をかわいがってほしい」と話した。



コメントはまだありません »

コメントはまだありません。

この投稿へのコメントの RSS フィード。 TrackBack URL

コメントする